地獄の出口
勝てないチームについて何か書くことは、つらいし、難しい。
ただ、優勝できるチームはただ一つだし、優勝争いできるチームはごく一部である。
そう、ほとんどのチームは優勝には絡めない。
しかし、世の中には、優勝とは縁遠いチームにも、多くのサポーターがいることも確かだ。
横浜スタジアムからわりと近くに住んで、10年ぐらいになる。
その10年ほど前、DeNAがオーナーになる前のベイスターズの話である。
チームは毎年最下位。観客数も12球団で最下位に近かったのではないだろうか。
そんな状況でも、9月の消化試合に横浜スタジアムに足を運ぶサポーター(野球だから「ファン」の方が適当か)の人たちはいた。
自分は、最寄駅の関内駅で彼らをたびたび目にした。
「何を楽しみに、こんな消化試合を見に来るのだろう…」そんな気持ちで。
否、正直に言おう、
「他にやることあんだろ?」
的な気持ちで。
スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」は、ついに8連敗を喫した。
8連敗は3シーズン目にして初めての屈辱だ。
メディアの扱いも次第に減少傾向。
もはやラグビーマニア以外にはそのニュースすら届いていない、と思われる状況。
それでも私は来週も、今度こそは勝てるかもしれないと、どこか期待している。
10年前の横浜スタジアムの人たちもそうだったのだろう。
毎試合観ている彼らにはわかるのである。
先週とは違う、選手たちのほんのわずかな成長でさえも。
5月12日の秩父宮ラグビー場、この日、サンウルブズはきっとやってくれる。
毎試合観ている私には確信がある。
20年間、日本ラグビーを見続けている私には感じる。
5月12日こそ、連敗地獄の出口であり、2019年ワールドカップへの入り口であると。
サポーターと恋愛
こちらの想いとは裏腹に、
期待していたようなリアクションからはほど遠く、
受け入れられない一方的な想いは、いつしか相手を罵倒する言葉の暴力へとかわってしまい。
そして自己嫌悪。
周りからはしばらく距離を置いた方がよいと言われ、友人に八つ当たりした日には、私までが加害者の一人である。
それでも、ごくまれに、期待していた以上のリアクション。
想像をはるかに超えた会心のパフォーマンスでも出た日には、その思い出だけで、ご飯三杯ぐらいいただけてしまう。
悪い男につかまり、Domestic Violenceに嵌りつつある女性の境遇を綴ったわけではない。
特定のスポーツチームに肩入れしてしまった、サポーターたちの境遇である。
格下のチームに負けた日には、自分の全てを否定されたような気持ち。
ブックマークのショートカットすべてを一括削除してしまうような。
スーパーラグビーの日本チーム「サンウルブズ」が、今期7連敗中である。
連敗中のどん底にいるひいきチームについて、コメントすることは容易ではない。
しかも、それが人生初のブログの第1回目ではなおさらである。
「ピンチは最大のチャンスである」
課題は明確だ。
どこから手を付けてよいかわからない、そんな状況ではない。
怪我人たちは戻りつつある。
あとは、マインド、気持ちの問題である。
どこかの評論家のように、ただ批判して、解任論などぶちまけたくはない。
2019年ラグビーワールドカップ。
ジャパンがスコットランドに勝利する、その日のために。
今の私にできることは、サンウルブズを見守り、信じ続けること。
2018年5月13日、秩父宮ラグビー場にて、今季最後のホームゲームとなるサンウルブズに声援をおくろう。